気の利いたCAさんのおかげで
ガッツリ8時間熟睡という
快適な空の旅を
堪能したワタクシでしたが

気がつけばもう
ここは遠い南蛮の地
シンガポール。








あの五寸釘パニックから
まだ24時間経っていないのに

今、この場所に居ることが
少し信じられません。



いろいろあったなぁ。

ガレキでのSASUKE。
足裏ハンマー。
増井さん。

そしてビッグダディ…



悪夢のような1日でしたが
今はすこぶる気分がいい。


これも
あのCAさんのおかげですね。




しかし、
許せないのは機長の野郎。

日々、CAさん達に
好き放題セクハラしやがって。





「さーて、今日
私のボーイングを着陸させて
くれるのは誰かなぁ♡」



きっと
こんなこと言ってるに違いない。
許せない。





「よーし、君に決めたよ!
只今より着陸態勢に入ります♡
ブーン♪ブーン♪」



「もう!機長ったら。
あいにく私の空港は
悪天候のため着陸禁止でーす♡」




「ふはははは!
視界が悪かろうと
手探りで着陸するのが
プロのパイロットって奴だ!」




「さあ!君の滑走路は
どーこーだ♡」



「機長、滑走路は
大変滑りやすくなっております。
くれぐれもお気をつけて下さい…」




「おお!願ったり叶ったりじゃーん!」




「あそーれ、カッソーロ♬
やーれ、カッソーロ♬







はい、カンツォーネ!






そーれ!カンツォーネ!








。。


嗚呼、許せない。

機長の野郎、
夜な夜なこのような
乱痴気騒ぎをしやがって!


うらやま…
絶対に許せない!




しかし、
そんなことを考えても
仕方の無いこと。

機長への怒りは
胸にしまっておこう。


何より
ここは異国の地シンガポール。

楽しむ為に
来たんじゃないか。


そう思い
荷物と松葉杖を持ち
飛行機を降りることに
しました。





出口付近では
乗員さん達が笑顔で
見送ってくれてました。




「ありがとうございます。
ありがとうございます。」



あ、世話してくれたCAさんです。
こちらこそ、お礼をしたい気分でした。

おかげで快適でしたからね。
セクハラに負けず
これからも仕事頑張って下さい。


そんなことを考えながら
歩いていると
機長らしき男性も
その中にいました。


ぐぅ…
こいつが機長か。


お目にかかるのは初だけど
僕は絶対に許さないからな。

お天道様は騙せても
この、しゃあtheSkywalkerの目は
誤魔化すことは出来ねぇぜ!



僕は
このセクハラ機長を
睨めつけました。





「お疲れ様でした。
気をつけて行って来て下さい」



機長は優しく
微笑みながら
挨拶をしてくれました。



チクショウ!
機長の野郎、余裕じゃねぇか!


僕は血が滲み出るほど
拳を握りしめました。


これが現実か。

向こうと僕とでは
社会的地位も雲泥の差。

富や名声、
そのうえCAさんまで
手に入れるとは…


今の僕には
太刀打ち出来ないほどの
大きな壁を感じました。




「ぼくは、おおきくなったら
パイロットになりたいです!」



しゃあ少年が6歳の頃
実際に言った言葉です。


当時
純粋に憧れていました。


決してCAさんに
着陸したくて言ったのでは
ありません。


信じて下さい。



そして今
スカイウォーカーと名乗っているとは
何かの因果なのかも。




様々な想いを胸に
僕はシンガポールの地に
降り立つのでした。









今回は以上です。


続きまーす!



お相手は
しゃあtheSkywalkerでした。